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The Black Liberation Army and the Program of Armed Struggle, 1970-1980.


黒人解放軍と武装闘争のプログラム

◆黒人解放軍に関する連邦捜査局(FBI)捜査資料を電子化

 黒人解放軍は、1970年から1981年まで活動した黒人民族主義とマルクス主義を旗印に掲げた地下武装組織です。大半が旧ブラックパンサー党員で構成された黒人解放軍は武装闘争のプログラムを掲げ、アメリカ合衆国における黒人の解放と民族自決のために武器を手に取り、連続爆破、窃盗、脱獄の手段に訴えました。

 黒人解放軍の創設の詳しい経緯は不明ですが、ブラックパンサー党や革命的行動運動(Revolutionary Action Movement)と結び付きがあったと言われています。連邦捜査局(FBI)の対敵諜報プログラム(コインテルプロ)、潜入調査、セクト主義、ブラックパワー運動の違法化、幹部の逮捕や死により、1970年頃までにブラックパンサー党は弱体化していました。通説では、エルドリッジ・クリーヴァー(Eldridge Cleaver)がブラックパンサー党の中央委員会から除名された後、離党した人々が黒人解放軍を創設しました。黒人解放軍は組織の目標を実現するために暴力に訴えました。その攻撃目標はしばしば警察官に向けられました。1970年代前半、黒人解放軍はニューヨーク、サンフランシスコ、アトランタ、セントルイスで警官を狙撃しました。1971年にはニュージャージー州の高速道路で黒人解放軍メンバーと州警察の間で銃撃戦が発生しました。事件後、警察官殺害容疑で起訴され、有罪判決を受けたアサタ・シャクール(Assata Shakur)は、脱獄しキューバへ逃亡、その後、FBIにより、女性として初めて「最重要指名手配テロリスト」に加えられました。

 1970年代半ば以降、黒人解放軍の勢力は弱体化します。新アフリカ共和国(New Republic of Afrika)等の他組織との連携を模索するも、退潮に歯止めはかからず、1981年の窃盗事件を最後にメディアにその名前が登場することはなくなりました。

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