◆ニュルンベルク法の施行に伴い公民権を剥奪されたユダヤ人のカード式名簿を電子化
1935年ナチス・ドイツは、ドイツ国公民法とドイツ人の血と名誉を守るための法を可決しました。前者はユダヤ人の公民権を剥奪し二級市民の地位に貶めた法律で、後者はドイツ人とユダヤ人の結婚を禁じた法律です。ナチス党大会が開催されていているニュルンベルクで招集された国会で可決されたため、この二つの法律はニュルンベルク法(あるいはニュルンベルク人種法)と呼ばれています。
本コレクションはニュルンベルク法の施行に伴い公民権を剥奪されたユダヤ人のカード式名簿を電子化したものです。名簿には氏名の他、誕生日、出生地、職業、住所が記されています。地域的には、ドイツだけでなくオーストリア、ボヘミアのユダヤ人も含まれています。1936年の法律ではユダヤ系であることを識別するために男性の場合は”Israel”を、女性の場合は”Sara”をサフィックスとして付けることが義務づけられました。
本コレクションは、第二次大戦後に敗戦国ドイツから押収され、米国国立公文書館が保管するに至った文書群のうち、ベルリン文書センターの旧蔵資料です。米国国立公文書館のレコード・グループ(RG)の中では、第二次世界大戦の敗戦国である日本、ドイツ、イタリアその他の枢軸国から押収された資料で構成されるレコード・グループ242に属する資料です。
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