商品詳細

Post-War Europe: Refugees, Exile and Resettlement, 1945-1950.


戦後ヨーロッパにおける難民・亡命・再定住

◆第二次大戦後にヨーロッパが直面した難民危機と移民政策
 本コレクションは、ロンドンのウィーナー・ホロコースト図書館および英国国立公文書館の所蔵資料より、第二次大戦後の難民問題に関する官民双方の資料を収録するものです。前者からはローズ・ヘンリックス(Rose Henriques)アーカイヴを、そして後者からは難民問題に関係する外務省・戦争省・内務省文書を収録し、第二次大戦後にヨーロッパの人々が直面した課題を研究し理解するための重要な一次資料を提供して、戦後の難民危機の政治と管理、および移民政策を網羅しています。
 ヨーロッパでの戦争は1945年5月に公式には終結しましたが、軍事行動、労働収容所または強制収容所への移送、現地の人種差別や差別、国境の変更などにより、避難を余儀なくされた何百万人もの人々にとって苦闘は続きました。こうした難民問題は、失われた家族や恒久的な住居を求めて移動する人々を管理し、食事と住居を提供しようとする連合国政府と非政府組織の救援グループにとって大きな負担となりました。その対策として迅速な帰還プログラムが組織されましたが、多くの難民は故郷に戻ることができず、または戻ることを拒否する者もありました。ヨーロッパ以外の国々が問題解決への支援に消極的だったこともあり、こうしたプログラムの運営は苦戦しました。
 戦後の再評価の重要な側面は、戦後直後の状況に焦点を当て、当時進行していた人口移動の微妙で詳細な状況を示すことです。本コレクションの収録文書は、難民キャンプの社会生活から、第二次世界大戦から冷戦までの人口管理に関する大国の策略まで、多くのテーマについて、学生や学者の研究・学習の材料となるものです。例えば、難民、少数民族に関する国際規制および法律の発展、北ローデシアからフィリピンまで世界中で難民が分散および吸収された歴史、国連の発展、ドイツ、オーストリア、イタリアでの占領政策、シオニズムとパレスチナにおける英国の政策との繋がり、パレスチナへの不法移民などについての考察を提供いたします。

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