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Greece: Records of the U.S. Department of State, 1950-1963.


ギリシア関連文書集成 1950-1963年

◆内戦終結後の1950年から中道左派政権が誕生する1960年代半ばまでの右派政権の時代

 第二次大戦中、ナチスに占領されていたギリシアではレジスタンス運動が右派と左派に分断される形で展開されていましたが、戦争が終結すると、政府と共産主義者のギリシア民主軍(Democratic Army of Greece)の間で内戦が勃発、1949年まで戦闘が繰り広げられました。この間、トルーマン・ドクトリンにより封じ込め政策を実施したアメリカはギリシア政府に経済支援を行ないます。内戦はギリシアの政治に重大な影響を及ぼしました。左翼に対する弾圧が行われ、反共と民族主義が公式のイデオロギーになり、軍が大きな政治的影響力を持ちました。内戦後の1950年代から1960年代にかけて、内戦時代の軍最高司令官アレクサンデル・パパゴス(Alexander Papagos)とコンスタンティノス・カラマンリス(Konstantinos Karamanlis)が国の舵取りを任され、経済再建と開発を行ないました。1952年にはNATOに加盟し、アメリカの安全保障体制との結び付きを強める一方で、カラマンリス政権の時代には欧州経済共同体に加盟し、西欧諸国との経済的結び付きを強めました。1963年の総選挙では中道左派の中央同盟(Central Union)が勝利を収め、第二次大戦中の亡命政権時代に首相に務めたゲオルギオス・パパンドレウ(Georgios Papandreou)が首相に就任します。

 本コレクションは、米国国務省在外公館の外交官が国務省と交わしたギリシアの政治、経済、社会、軍事動向に関する往復書簡です。往復書簡の他に、国務省スタッフが用意した報告書や覚書、国務省と外国政府との交信記録、国務省以外の省庁、民間企業、個人との往復書簡も収録されています。米国は1950年から1963年まで、ジョン・エミール・ピュリフォイ(John Emil Peurifoy)、キャヴェンディッシュ・キャノン(Cavendish Welles Cannon)、ジョージ・ベナブル・アレン(George Venable Allen)、ジェイムズ・ウィリアムズ・リドルバーガー(James Williams Riddleberger)、エリス・ブリッグス(Ellis Ormsbee Briggs)、ヘンリー・リチャードソン・ラブイス・ジュニア(Henry Richardson Labouisse, Jr.)がギリシア大使を歴任しました。

※本コレクションは以下のNARAマイクロフィルム資料をデジタル化したものです

Records of the Department of State Relating to the Internal Affairs of Greece, 1950-1963

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