◆国務省文書にみる米国のラテンアメリカ諸国への影響力堅持に向けた方策
本コレクションでは、1930年代のラテンアメリカおよびカリブ海諸国と米国の関係を示す文書を収録しています。欧州およびアジアで戦線が拡大する状況で資源と同盟国の確保の必要に迫られた米国は、ラテンアメリカでの影響力を保持するため、軍事介入から汎アメリカ主義、強力な地元の指導者の支援、国家警備隊の訓練、経済的および文化的浸透、輸出入銀行ローンといった別の方法にシフトしていきました。
1933年3月4日に就任したフランクリン・D・ローズヴェルト大統領はラテンアメリカ諸国に向けた「Good Neighbor」の新しい政策を策定しました。その主な原則はラテンアメリカ諸国の内政における非介入と非干渉であり、良き隣人として各国との総合交流に従事するという考えを強化しました。ローズヴェルト政権は、この新しい政策が相互貿易協定の形で新しい経済的機会を創出し、ラテンアメリカにおける米国の影響力を再確認することを期待しましたが、多くのラテンアメリカ諸国の合意を得るには至りませんでした。
※本コレクションはマイクロフィルムRecords of the Dept. of State relating to Political Relations between the U.S. and Latin America and Caribbean States, 1930 - 1944をデジタル化したものです
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