◆米軍公式の朝鮮戦争史を作成するための基礎資料
朝鮮戦争の勃発直後、米国陸軍は戦史部隊を編成し、戦闘資料の収集に着手しました。戦闘行動が終了すると、あらゆる階級の兵士に聞き取り調査を行い、戦闘行動を記録する報告書を作成しました。戦史部隊は8つの部隊で構成され、第4,6,7部隊は第1軍団に、第5,8部隊は第10軍団に従い、第2,3部隊は、残りの7部隊の運営本部である第1部隊の統制下に置かれました。これらの戦史部隊に所属した戦史家の中には、マーティン・ブルーメンソン、べヴィン・アレクサンダーのような著名な人物もいました。聞き取り調査や報告書の他に、第8陸軍戦史部と極東軍戦史部は個々の戦闘から、兵站、捕虜、化学兵器、休戦交渉等の様々な主題の研究を作成しました。休戦協定締結後、これらの聞き取り調査や報告書や研究は陸軍戦史総監部に移管され、米軍公式の朝鮮戦争史を作成するための基礎資料として役立てられました。
本データベースに収録される文書は、陸軍戦史部により作成された戦闘行動に関する文書、すなわち戦闘行動毎に作成された戦闘計画、事後報告、聞き取り調査、地図、写真のほか、陸軍戦史部の戦史家により作成された戦闘支援活動に関する報告です。これらの報告書類は戦闘を実際に観察した人々によって作成されたという点で朝鮮戦争の戦史研究において大きな史料的価値を持っています。
※本コレクションはScholarly Resources刊行のマイクロフィルムU.S. Army Center of Military History: Historical Manuscripts Collection: The Korean Warをデジタル化したものです
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