◆世界大恐慌下の大統領就任から第二次世界大戦参戦まで
本コレクションはフランクリン・ローズヴェルト図書館の保管資料より、演説の名手としても知られるフランクリン・ローズヴェルトの演説を、学生時代のディベート・スピーチ(1898)に始まり、ニューヨーク州議員時代(1910-1913)、海軍次官時代(1913-1920)、副大統領候補(1920)、ニューヨーク州知事(1929–1932)、4期にわたる大統領時代(1933–1945)まで収録するもので、全3集から構成されます。第1集「政治家ローズヴェルトの台頭(Franklin D. Roosevelt's Political Ascension)」では大統領就任前までの時期を、第2集「恐れるべきは恐れそのものである:ローズヴェルトとニューディール("You have nothing to fear but fear itself": FDR and the New Deal)」は世界大恐慌下の大統領就任から第二次大戦参戦までの時期を、第3集「第二次大戦における ”四つの自由” とローズヴェルト("The Four Freedoms" and FDR in World War II)」は第二次大戦参戦からその死までの時期をカバーします。語りの名人ローズヴェルトの演説、記者会見、ラジオ放送のテキストは20世紀アメリカ史の第一級の歴史資料です。演説草案と修正箇所は、国民に訴えるために効果的な言葉を選んだプロセスを浮かび上がらせます。
ローズヴェルトはアメリカ国民の輿望を担い、1932年の大統領選で現職のフーヴァー大統領を破り大統領に就任、連邦議会の選挙では民主党が議会の安定多数を獲得するのを助けました。ローズヴェルトは大統領就任後、米国大統領職を立て直すための前例のない権限を連邦議会から与えられることになりました。新しいメディアとしてのラジオが登場し、国民の間に広がりつつあったことも、ローズヴェルトにとっては追い風となりました。ラジオは時事報道に新聞に代表される既成メディアにない生命力を与え、聴取者が自由にイメージを喚起するのを可能にしました。ローズヴェルト大統領はラジオを最大限に活用し、快活でユーモア溢れる語りを通して自身の理念や政策を国民に伝えました。炉辺談話(fireside chats)では、ラジオを通じて国民に直接語り掛けることによって、ニューディール政策を国民の間に浸透させることに成功し、日本軍の真珠湾攻撃直後の演説では、この日を「恥辱の日(Day of Infamy)」と呼び、対日宣戦布告をするに当たり国民が心を一つにすることを呼びかけました。政治家ローズヴェルトを巡っては様々な評価が下されますが、ローズヴェルトが語りの名人であったという点においては、衆目が一致しています。
※本コレクションはマイクロフィルムFranklin D. Roosevelt 'The Great Communicator' The Master Speech Files, 1898, 1910-1945をデジタル化したものです
※「ローズヴェルト大統領演説集成」シリーズ共通の商品紹介文となっております。
ローズヴェルト大統領演説集成シリーズ
ローズヴェルト大統領演説集成 第1集:政治家ローズヴェルトの台頭
ローズヴェルト大統領演説集成 第2集:「恐れるべきは恐れそのものである」 ローズヴェルトとニューディール
Franklin D. Roosevelt - "The Great Communicator", The Master Speech Files,1898, 1910-1945: Series 2-"You have nothing to fear but fear itself": FDR and the New Deal
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