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U.S. Military Activities and Civil Rights: The Little Rock Integration Crisis, 1957-1958


リトルロック高校事件関係軍事記録

◆黒人生徒転入をめぐって起こったリトルロック高校事件に関する連邦軍側の資料群をデジタル化

 本コレクションは米国国立公文書館より、1957年にアーカンソー州リトルロック・セントラル高校への黒人生徒転入をめぐって起こったリトルロック高校事件に関する連邦軍側の資料群を収録するものです。

 1957年秋、9人のアフリカ系アメリカ人学生がリトルロック・セントラル高校に入学しました。教育機関における人種隔離を違憲とするブラウン判決が1954年に最高裁で出され、人種統合への動きが徐々に起こり始めていました。9人は判決を後ろ盾として、それまでアフリカ系アメリカ人に門を閉ざしていたリトルロック・セントラル高校への入学を試みたのです。しかし、フォーバス州知事は人種隔離を違憲とする最高裁の決定に疑義を呈し、入学を認めない措置を講じたため、アーカンソー州の州都はにわかに全米の注目を集めました。9人の入学問題は南部の一地方都市での公民権運動の一コマを超えて、ブラウン判決後に南部が人種統合の動きに抵抗を示す中で、米国社会が公民権を実効性のあるものにすることができるかどうかを判断するリトマス紙となりました。人種隔離を支持する白人が暴動を起こすのを見て、9人の入学の権利を保障するために軍による介入を決めたアイゼンハワー大統領は、南北戦争後の再建期以降ではアフリカ系アメリカ人の公民権を支持して連邦軍を投入した初めての大統領として歴史に名を刻まれることになりました。  

 本コレクションは、米国国立公文書館が所蔵する「陸軍参謀本部作戦部長室文書・国内騒乱関係ファイル〈アーカンソー〉作戦関係文書(RG 319: Records of the Army Staff, Office of the Deputy Chief of Staff for Military Operations, Domestic Disturbance Files: Records of Operation “Arkansas,” 1957-1958)」を収録するものです。人種統合派と人種隔離派の対立を鎮静化させるためにアイゼンハワー大統領が決定したアーカンソー州兵の連邦軍への編入に関する文書は計画段階から軍隊の派遣を経て撤退に至る一連の過程を克明に記録します。一連の出来事の日誌、陸軍参謀本部作戦部長室による一連の作戦の梗概、陸軍戦史総監部(Office of the Chief of Military History)の報告、フォーバス州知事に関する文書、地域住民の反応に関する陸軍関係者の観察、報道資料を通して、事態の推移が多角的に明らかにされます。高校における人種統合を連邦政府による軍事行動の視点から明らかにする貴重な文書群です。

※本コレクションは以下のマイクロフィルムをデジタル化したものです

U.S. Military Activities and Civil Rights, Part 4: The Little Rock Integration Crisis, 1957-1958

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