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著者・編者 | Meijer, L.[Lodewijk], |
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ニュース番号 | <R22-23> |
6th edition, 3 parts in 1 volume, 12mo, [24pp], 791, cotemporary calf binding, decorative spine in compartment, joint loose, spine cracked, wormed 27-209pp
メイエル(Meijer, Lodewijk, 1629-1681)はライデン大学で医学、哲学を学んだ医師、哲学者、辞書編集者、劇作家で多くの著作があります。本書は1688年に出版された改訂増補の第6版です。本版は、文政5年(1822年)に侍医大江春塘編で中津藩奥平昌平が江戸で出版した『バスタールド辞書』(蘭日辞書)二冊の底本であることが最近の研究で明らかになっております。
メイエルの『語彙宝函』は3部から構成されております。第1部「Bastaarde Woorden」(外来語)、第2部「Konst-Woorden」(述語)、第3部「Verouderde Woorden」(古語)となります。『バスタールド辞書』は第一部の翻訳です。本書第6版が『バスタールド辞書』の底本であると断定できる点は、1つが『バスタールド辞書』の標題紙にあります。開いた本を抱えている裸の幼児が描かれており、このモチーフはメイエル『語彙宝函』の1669年版、1688年版、1698年版に見られます。2つ目に、この三つの版の内、収録された見出し語とその綴りを比較すると1698年版は自ずと除外になります。3つ目は、単語「Prescrip」の綴りミスが1688年版のみ同様に印字されており(1669年版、1698年版共に「Prescript」)、この3つの特徴から第6版(1688年)がバスタールド辞書の底本であると結論づけられています。
本資料は日本の研究機関には所蔵の確認がとれていない稀覯本です。(Cinii調べ)
参考:ミヒャル・ヴォルフガング「原典対訳・バスタールド辞書 (中津市歴史民俗資料館 分館 医家史料館資料叢書 XVII)