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王権神授説の論戦家、フェヌロンを攻撃、プロテスタントを異端として論難 ボシュエ 『世界史論』 第14版 全4巻 1755年 アムステルダム刊
Discours sur l'Histoire Universelle, pour expliquer la suite de la Religion & les changemens des Empires. Quatorizieme edition. Tome 1-4. Amsterdam, Arksee & Merkus, 1755.

著者・編者 Bossuet, Jaques Benigne, 1627-1704,
ニュース番号 <R23-41>

Fourteenth edition. 4 vols. 12mo, [8], 499, [16]p. ; 578, [14]p.; 533, [6]p.;527, [12]p., contemporary boards, title lettered on spine by hand, untrimmed edges, joint loose
「著者はフランスの司教、説教家、神学者。ルイ14世の王太子の教育に当たって、教科書として記したのが本書である。ボシュエは世界史の中核に古きイスラエルからローマ教会にいたるキリスト教精神の一貫した生命力をおき、その変質、止揚の過程を通じて現実を裁いていく。帝王学を1つの目標として神の意志を継ぐ人間の知恵を歴史から引き出そうとしているからにほかならない。本書の文学的価値は高くうたわれている。ボシュエの宗教的偏見は別として、彼の人間観察が深く本書をつらぬいているためである。しかし、本書に漂う護教的立場と王権神授説を盾とする歴史的解釈はやはり旧制度の名残といわざるをえない。世界史といっても視点は地中海世界に限られ、その狭さがかえって歴史学哲学としての完成度を高めている。」(『世界名著大事典』、平凡社)