出版社 | (UPA, US) |
---|---|
ニュース番号 | <K08-728> |
PIN154
ロックフェラー(1839-1937)は1862年石油業に携わり、 石油精製業を起こし、 最も有力な石油精製業者に発展して1870年スタンダード石油会社(オハイオ)を創立しました。 激しい競争の中で彼は70年代末には石油精製業者の大半を傘下に収め、 その支配強化をめざして世界で最初にトラスト方式を導入し、 1882年にはスタンダード石油トラストを組織します。 精油販売から原油部門にまで進出し石油産業の独占的支配を確立しましたが、 1892年オハイオ州最高裁から解散を命じられました。しかし企業合同の実体はスタンダード石油利益集団として存続します。1899年には持株会社組織に再編されスタンダード石油会社(ニュージャージー)が利益集団各社の株式を保有することとされましたが、1911年連邦最高裁から反トラスト法違反の判決を受け33社の株式を手放すにいたります。 スタンダード石油系諸会社の中で現在著名な、 スタンダード石油(ニュージャージー)→エクソン、 同(カリフォルニア)→シェブロン、 同(ニューヨーク)→モービル、 これらは油田から給油所まであらゆる部門を擁するメジャー多国籍企業です。
本文書はロックフェラーがアメリカ石油業界に君臨した時代をカヴァーしており、 アメリカ経済を研究するうえで豊富な情報を提供する重要文書です。 石油産業史、 スタンダード石油企業史にとどまらず、 企業競争と合併運動、 反トラスト法、 経営者リーダー、 鉄道と流通問題など多岐にわたり、 19世紀アメリカ経済にとっての基本資料といえます。 また1892年シカゴ大学創立の関係記録も含まれます。
Part 1 - 4: 66 reels. microfilm