アーサー・ショーンバーグ（1874―1938）は黒人の歴史・生活・文化について、アフリカ、西半球各地、さらに世界的規模で各種多様な資料を生涯にわたって収集してきました。これらの資料は彼の名を冠したコレクションとして1926年ニューヨーク・パブリック・ライブラリーに移譲されています。彼の個人的な文書類もあわせてこのライブラリーに保管されていますが、そこには書簡、未刊の原稿、彼と彼のコレクションに関する記事、新聞切り抜きなどが収められ、実に様々な内容に富んでいます。書簡の中にはデュボイス、ラングストン・ヒューズ、ウォルター・ホワイトなどのものも含まれ、歴史、文化、政治、公民権をテーマとした幅広い議論の場となっています。また北米各地、アフリカ、カリブ海沿岸各地との黒人文化をめぐる調査もあります。本ショーンバーグ文書は植民地時代の黒人奴隷から現代の公民権運動まで、黒人の歴史、文化、社会に関する貴重な資料集となっています。