第2部は、男女平等権修正条項Equal Rights Amendment(以下ERA)を焦点にしています。ERAは、CACSWが提案し、最も反響を呼んだ修正条項案でした。CACSWのメンバーJacqueline G. Gutwillingは、ERAに関する誤解を一掃するため、各郡を巡って説明に努めました。ERAの通過が将来の混乱を招きかねないと予見した反対者たちは、それが社会的混乱や離婚・捨て子の率の増加をもたらすと批判したのです。CACSWは、このような批判に答えるべく説得してまわりました。けれども、男女間の兵役の平等については、CACSW内ですら、意見が分かれました。アメリカ政府には、ヴェトナム戦争で犠牲になっている男性兵士と同じ程度大量に、女性の犠牲者を出しても構わないという見方はなかったのです。反ERAのキャンペーンに応えて、州議会も独自にERA決議を破棄し、この運動は失速に向かわざるを得ませんでした。
　この他、第2部には、「男女間の社会保障費の不平等」、「失業手当給付金の受給対象外となった妊婦」、「婚姻したフライト・アテンダントの解雇」、「夫婦別姓」、「職業差別」、「黒人女性や高齢者に対する差別」など多様なテーマが収められています。