フロリダ地方には17世紀半ば頃には推定2万5千人のインディアンがいましたが、奴隷狩り戦争の結果18世紀半ばには全滅していました。その隙間地帯にイギリスや合衆国との戦いに敗れたクリーク族などの小部族が逃れ移り集落を形成していました。これら諸部族は1770年代には一括してセミノール族(逃亡者)と呼ばれるようになります。一方南部植民地に奴隷制プランテーションが発展するにつれ逃亡した黒人奴隷はこの地帯に避難してセミノール族の保護下に入るようになります。このような黒人の労働に一部依存しつつセミノール続は豊かで平和な生活を築きつつありました。南部の白人奴隷主たちはセミノール国の掃滅をはかりスペイン領フロリダに侵攻し、インディアンたちは追われてさらにフロリダの奥深くへ逃れます。1819年スペインとの条約でフロリダを併合した合衆国はミシシッピ川以西への強制移住を迫ります。セミノール族と黒人は結束して強制移住政策に正面から対決し激しい戦闘が続きました。