出版社 | (UPA, US) |
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出版年 | 2009 |
ニュース番号 | <K11-492> |
National Archives, College Park, Maryland, Record Group 412, Environmental Protection Agency, Finding Aid A1, Entry 53, Office of International Affairs: Records of the US/USSR Joint Commission on Environmental Programs for 1972 - 1976
1962年に、米国で、レイチェル・カーソンの『沈黙の春』が農薬や化学物質がもたらす環境汚染を告発し、その危険性を指摘して以降、世界的に環境意識が高まり、70年12月には、米国で環境保護庁(以下EPA)が設立されました。一方、ソ連でも、第一次5カ年計画以降、国有制一元体制の下で国内の豊富な天然資源を利用し巨大な重工業中心の工業化が推進された結果、1960年代から70年代にかけて、石油、天然ガス、鉱物その他の資源の枯渇や、森林伐採・巨大ダム建設による生態系の破壊などの環境問題が浮上し、環境保全対策が迫られていたのです。
1970年代、地球規模の環境問題に対処すべく、米ソ間で協議がもたれました。EPAとソ連の代表は11分野において共同で環境協定に調印したのです。EPAの環境整備計画は、作業部会と小作業部会に分割され、各部会は、米ソ双方のプロジェクト・リーダーや議長のもとに構成され、通訳を介して、英語とロシア語とで共同議定書の策定が行われました。共同議定書は、以下の11部会で調印されました。①大気汚染、②水質汚染、③農産物に関する汚染の防止、④都市環境の充実、⑤自然保護と保全組織、⑥汚染からの海洋環境の保護、⑦環境汚染の生物学的・遺伝学的影響、⑧環境変動による気候への影響、⑨地震予知、⑩北極圏・亜北極圏の生物体系、⑪環境の質の保護のための法的・行政的措置です。
本コレクションは、米国国立公文書館所蔵のEPA資料:環境プログラムに関する米ソ共同委員会資料をマイクロフィルム化したもので、1972年から76年までの米ソ間の環境問題の議論を知る上で非常に重要な資料です。
・ISBN 978-1-60205-087-7 microfilm
¥3,134,587.- (税込) *