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第4代ミントー伯のインド関係文書 スコットランド国立図書館所蔵
The Indian Papers of the 4th Earl of Minto. Including His Service on the North West Frontier during the Afghan War of 1879 and as Viceroy, 1905 - 1910. (Records of the Raj Series). 35mm silver positive microfilm 61 reels with guide.

出版社 (Microform Academic Pub., UK)
出版年 2008
ニュース番号 <K08-396>

Accompanied by a guide introduced by Dr. William Gould, University of Leeds.
第4代ミントー伯(1845~1914年)ギルバート・キニンマウンドGilbert John El-liot-Murray-Kynynmoundは、イギリスの帝国主義政治家カーゾンの後を受けて、1905年から1910年までインド副王を務めました。彼の文書は、植民地期インドの歴史的転換期を告げる資料です。本文書は、スコットランド国立図書館所蔵資料で、ミントー伯エリオット家文書のほぼ全体を包括します。
 副王時代初期、ミントー伯は、カーゾンが開始したベンガル分割によって、前代未聞の規模に広がった反植民地運動に対処しなければなりませんでした。この運動は、その後、1909年のインド統治法Government of India Actと同年のインド参事会法India Councils Actを内容とする「モーリー・ミントー改革Morley-Minto Reforms」で幕を下しました。この2つの新法は、インドに一定の代議制を認め、特に、インドのムスリムの代議員に立法機関への参加を認める憲法原則を確立したものとして価値があります。第4代伯の曽祖父は、インドとの公式なコネクションを築いた第1世代で、1807年に総督を引き受けた人物でした。それからほぼ100年後、4代目が、ベンガル分割の余波の敏感な政治情勢と同州やマハラシュトラ、パンジャブにおけるラディカルなナショナリズムの高揚とに直面したのです。
 本コレクションの鍵となる部分は、インドの政治情勢を伝える週報です。例えば、1906年3月~4月にミントー伯と政治家・ジャーナリストのJ.モーリーとの間で交わされた往復書簡は、ボンベイの工場で保健医療の調査官を派遣するように要求する50人の織物工にインタビューするモーリーの様子を伝えています。彼が、表面上では、インドの子どもたちが置かれた労働状況の過酷さに対して同情を示しながらも、インドでの植民地競争に関するイギリスの思惑を念頭においていた様子がそこから窺えます。ほかにも、第4代伯が関わったアリーガル・ムスリム大学の創立や教育改革に関する細かな議論を含むインドの社会史・教育史に関する資料も存在します。さらに、インドにとどまらず、域外のアフガニスタンやペルシア湾岸の事柄・関心に関する資料も収録されています。1879年の北西部国境での戦闘における将校としてのミントー伯の個人的経験に関する手紙や、エジプトに関するクローマー伯との往復書簡、植民地問題・帝国問題にまつわるグレイ伯との往復書簡、インド人移住地周辺の帝国領の知事たちとの往復文書などです。この時代は、まさに、インドでの帝国主義の圧倒的な信頼が、最初の現実的課題に遭遇した時で、イギリスの帝国権力の基盤が、揺らぎ、調整され、改編されていった過程でもありました。そうした時代状況を反映する注目すべき収録資料が、ミントー伯の前任者、カーゾンの行政転換のサーベイです。このほか、本文書は、ラディカルなインド・ナショナリズム、ムスリム分離主義、インドの立憲改革の形成期などへの新たな洞察を提供するものです。


・ISBN 978-1-85117-117-0 microfilm

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