本コレクションは、2004年から09年までの世界貿易の成長と規制に関する資料を集めています。この時期は、言うまでもなく07年にアメリカで始まった金融危機が世界に波及し、世界経済が大きな打撃を受ける一方、中国を初めとする新興国が経済的に台頭してきた時代でもあります。本コレクションは、政府機関の定期報告や連邦議会の議員による主要報告書、学位論文を収録します。産業安全保障局Bureau of Industry and Security、連邦準備銀行Federal Reserve Banksと連邦準備制度理事会Board of Governors of the Federal Reserve System、連邦議会両院、連邦議会調査局Congressional Research Service、国際取引委員会International Trade Commission、米国通商代表部U.S. Trade Representativesなどの資料をマイクロフィルムにして提供しています。
　本コレクションは、反ダンピング政策、国防機器取引の詳細、自由貿易協定、輸出統制、途上国の成長などの国際貿易に関する問題を多面的に分析しています。具体的には、国防機器取引のオフセットや、インドの電気通信部門の自由化と貿易や投資にとってのその含意、アンデス諸国やメルコスルの諸協定によるベネズエラの大豆貿易と米国輸出への影響、中国の貿易黒字に関する論文が収録されています。また、米国とEUの貿易関係や、非関税措置の価格効果、中東・北米・カリブ海の自由貿易圏、狂牛病による米国の牛肉貿易への影響に関心のある研究者にも有益な資料です。