商品詳細

アメリカ労働組合機関誌集成
Labor Union Periodicals. 35mm silver positive microfilm with guide.

出版社 (UPA, US)
ニュース番号 <K10-151>

General Editor: Melvyn Dubofsky. Series Eidtor: James P. Danky (State Historical Society of Wisconsin).
アメリカの労働組合の起源は1790年代に求められますが、黎明期の組合は短命に終わっていました。1850年代になってアメリカの労働運動はようやく全国組合を結成するまでになります。しかし企業家と政府の強い敵意のもとで、幾度となく守勢に追い込まれ、1870年代の不況下では地下組織としての活動を余儀なくされます。この時代の秘密組織としての労働組合を代表したのが労働騎士団 (ナイツ)でした。一方1881年ゴンパースの葉巻工組合など熟練工の各種職能別全国組合がナイツと対抗しながら結成され、ついに1886年12月これらの組合がアメリカ労働総同盟AFLを結成します。
 アメリカ労働組合史上の最大の画期は1930年代といわれます。すでに19世紀末以降の技術革新によって大量生産技術導入による旧い職能別組合の勢力は堀り崩されていました。第一次大戦時には戦時協力の必要から企業家も譲歩し、T.ローズヴェルトやウィルソンの政策に助けられてAFLも組織を拡げますが、大戦終結と共に政府・企業家の方針は一変し、AFL の勢力は急速に衰えていきました。1929年からの恐慌はさらに拍車をかけるものでした。ニューディール政策の下で、炭坑労組のルイスやヒルマンらは、大量生産産業の労働者の組織化に乗りだし産業別組合の組織化に成功します。1935年これらの産業別組合はCIOを結成し1938年産業別労働組合会議が設立されます。
 本コレクションは、連邦労働省図書館、ジョンズ・ホプキンス大学図書館、ウィスコンシン州歴史協会の所蔵資料をマイクロフィルム化したもので、1955年以前に刊行された労働組合の機関誌を集大成しています。本資料を通して、四分の三世紀以上にわたるアメリカ労働運動の道程が明らかにされ、<純粋で単純な組合主義>、<ビジネス・ユニオニズム>を特質とするアメリカ型労働組合がいかに形成されてきたか、アメリカ労働者の主体性・独自性が明らかにされてきます。アメリカの労働運動史、社会史のみならず、産業発展史、経済史、経営史にとっても重要な資料集です。