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フォード大統領期の国家安全保障に関するホワイトハウス文書 中東・南アジア国別ファイル
The Gerald R. Ford National Security Files, 1974 - 1977. The Middle East and South Asia, Presidential Country Files.: Gerald R. Ford Presidential Library, Ann Arbor, Michigan. 35mm silver positive microfilm 20 reels with guide.

出版社 (UPA, US)
出版年 2009
ニュース番号 <K09-163>

PIN103938
1976年6月、米駐レバノン大使Francis E. Meloy Jr.と経済問題参事官Robert O. Waringは、レバノンの次期大統領Elias Sarkisとの会談に行く途中、射殺されました。この2人の要人暗殺に対して、フォード大統領は、彼らがレバノンに秩序と安寧と理性を回復する平和的な活動に献身していたことを強調し、残虐なテロ行為を非難しました。1975年の春からすでに、レバノンにおけるムスリムとキリスト教徒の宗派間の抗争が始まり、同年11月には、シリア軍がレバノンに軍事介入し、その後、国内のシリアの軍事的プレゼンスが次第に高まりました。こうした政情不安と暴力の中で1976年7月にレバノンから米国の人員を全面撤退させることが決断されたのです。レバノンの危機は、まさに、フォードが約2年半の短い大統領在任期間に対応を余儀なくされた中東紛争の一つでした。フォードがニクソンの辞任後、大統領を引き継いだ1974年8月は、エジプト、シリア、イスラエル間で戦われたヨーム・キップール戦争が終結してまだ10ヶ月しか経っていない時期でした。OPECは、この戦争でイスラエル支持を表明した米国に対して石油禁輸を断行しました。この制限は石油不足と石油価格の高騰をもたらし、米国を景気後退へと追いやったのです。一方、ちょうどこの時期、東地中海のキプロスの分断もフォード政権を襲った外交的難題となりました。この事件は、ニクソン政権末期の1974年7月にトルコ軍が北キプロスを侵略し、占拠したことから始まります。翌月、ニコシアで米国使節団が攻撃を受け、米駐キプロス大使Roger P. Daviesが銃撃されました。
このようにレバノンとキプロスでの危機的状況やヨーム・キップール戦争の影響、石油禁輸は、本資料が中心的にカバーする問題です。ミシガン州のAnn ArborにあるG.R.フォード大統領図書館の収蔵物よりマイクロフィルム化された本資料は、NSCのメモ、国務省電信、書簡資料、米国外交組織の最高レベルのレポートなどのファイルから構成されています。これらは、フォード政権期のキッシンジャー国務長官や国家安全保障担当大統領特別補佐官Brent Scowcroftが果たした役割、アラブ・イスラエル紛争が中東・南アジア諸国と米国との関係に与えた広範な影響、米国から同地域への軍事支援や武器販売、OPECと石油価格、同地域における冷戦の展開などを示す重要資料です。


・ISBN 978-1-60205-013-6 microfilm

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