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奴隷貿易に関する米国司法長官の公式見解
Official Opinions of the Attorneys General of the United States regarding the Slave Trade. RG60, Department of Justice, Records of the Attorney General's Office, Entry 2, Opinion Books, 1817 - 1870, Volumes A - R, NARA, College Park, Maryland. 35mm silver positive microfilm 8 reels with guide.

出版社 (UPA, US)
出版年 2007
ニュース番号 <K09-486>

PIN101805
本コレクションは、米国国立公文書館に所蔵されている米国司法長官の公式な意見をマイクロ化したもので、1817年から1870年までに長官のデスクに届いた奴隷貿易に関する最重要な法律問題の資料を集めたものです。本コレクションの中で最も有名なエピソードが、アミスタッド号事件です。
 1839年7月、スペインの奴隷船アミスタッド号がカリブ海を航行中に、乗船していたアフリカ人奴隷が反乱を起こし、船長以下数名の乗組員を殺害しました。その後、彼らは船を制圧し、故郷のアフリカに船を向けるように、スペイン人船員に指示しました。しかし、船は航路を秘かに変更し、米国海岸沿いを北上しました。アミスタッド号がニューヨーク市に接近すると、奴隷たちは船を下り、米国海軍に逮捕されました。同年11月に、米国司法長官F.グランディは、この事件について裁判管轄と国際法の観点から言及しました。彼は、反乱後のアミスタッド号が合法的にスペイン領の2港を通過したこと、米国がアミスタッド号に対する審判を下す権利を全く保持していないこと、さらには、この事件によって米国の法は全く侵害されていないことを根拠に、米国がこの事件に関与すべきではないと述べました。そして、1795年に米国とスペインとの間で結ばれた条約に基づいて、アミスタッド号とその積荷をスペイン政府に引き渡すべきと表明しました。しかし、このグランディの見解が事件の結末とはならず、最終的に、奴隷たちはスペインに引き渡されることなく、米国の法廷で自由を獲得したのです。この事件は、奴隷貿易を取り巻く複雑な法的問題を考える際に示唆的です。
 この他にも、本コレクションは、米国国内における1807年の奴隷貿易法の適用の問題、奴隷制や逃亡奴隷に関する訴訟、アメリカ先住民の強制移住の問題、土地要求、海賊行為、殺人、軍人恩給、運河や鉄道の建設、国境論争、南北戦争期の人身保護令状など幅広い資料を収録しています。


・ISBN 978-0-88692-782-0 microfilm

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