ランドルフ（1889 - 1979）は、1925-1968年の長期にわたって最大の黒人労働者組合〈寝台車ポーター鉄道組合〉 の委員長をつとめた黒人運動の指導者です。AFL-CIOの副会長（1957 - 1968）でもあり、カリスマ的な存在でした。1941年軍需産業の雇用での人種差別に反対してワシントン行進を計画し、この圧力でローズヴェルトは公正雇用行為委員会の設置に踏み切ります。1963年ケネディ大統領の提案した公民権法案の立法化を確実なものにするためランドルフは中心となって公民権運動に携わるすべての団体、宗教団体、労働組合の協力をえて20万人のワシントン大行進と集会を成功させました。1968年引退するまで、彼はジョンソン政権から公民権政策に公式非公式に助言を求められています。