商品詳細

公民権会議(CRC)文書集 1950年代の米国市民的権利要求運動の記録
Papers of the Civil Rights Congress. Manuscript Collections from the Schomburg Center for Research in Black Culture, the New York Public Library. 35mm silver positive microfilm 125 reels with guide.

出版社 (UPA, US)
出版年 1988
ニュース番号 <K09-527>

PIN4384
第2次大戦後の公民権運動で主導的役割を果たしてきた米国公民権会議(CRC)の記録文書集。1945年、黒人、少数民族、労働者、急進主義者などの保護活動を行っていた三団体 ― National Negro Congress、International Labor Defense、National Federation for Constitutional Liberties―が統合してCRCが結成されました。黒人の弁護士で、共産主義者のウィリアム・パターソンの指導のもと、CRCはとくに人種差別や左翼弾圧犠牲者の救援などを通じて、1950年代の自由・人権闘争に大きな役割を果たしました。パターソンは1951年パリで「われわれは人種絶滅を告発する」と言う有名な請願書を国際連合に提出しています。本資料集は、CRCの携わった問題や法廷闘争の経緯を明らかにしており、公民権運動の研究に貴重なデータを提供しています。これらの中にはポール・ロブソン、ローゼンバーグ夫妻、ベンジャミン・デーヴィスなどの裁判資料、当時のアメリカ共産党ニューヨーク市委員会の文書も収められています。CRCは最終的にはマッカーシズムの犠牲となります。下院非米活動委員会から共産党員によって支配されているとされ、司法長官トム・クラークにより破壊活動団体と断罪され、代表幹事のパターソンは組織の記録を忠実に保存し、それを当局に提出することを拒否したために起訴され投獄されました。このような努力により今日まで保管されてきた本資料がマイクロ化され公刊されたことは大変意義深いことと申せましょう。