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米国戦争避難民局文書 ナチ・ドイツからの被迫害者救出機関
Papers of the War Refugee Board. The Records of the War Refugee Board in the Franklin D. Roosevelt Library. 35mm silver positive microfilm with guide.

出版社 (UPA, US)
ニュース番号 <K09-24>

1933年のヒトラー政権奪取直後からナチは突撃隊を実行部隊にして共産党員、社会民主党員、労働組合員などあらゆる敵対者を検挙し急造の収容所へ送り込んでいます。ユダヤ人に対する迫害は1935年ニュルンベルク諸法で公職から追放しゲットーに押し込め、1938年水晶の夜で一切の経済活動を禁止し、2万人を投獄、そして1941-45年に「最終的解決」というヨーロッパのユダヤ人に対する大量虐殺を実行します。ナチ親衛隊は1100万人のユダヤ人抹殺を計画し、終戦までにおよそ500万人も虐殺されたと思われています。
 米大統領ローズヴェルトは、ナチ・ドイツの支配地域から、人種、宗教、政治的信条を理由として迫害を受けている被害者を救援するために、財務長官モーゲンソーの提案を容れて、1944年1月大統領令9417号を発して戦争避難民局(WRB)を設置します。WRBは、要員をトルコ、スイス、スェーデン、ポルトガル、英国、イタリア、北アフリカに配置し、各地のレジスタンス、中立国の外交官、ユダヤ人組織の協力を得て、ナチの占領地域、収容所から20万人の被害者を救出しました。オンタリオ湖畔のオスウェゴに避難民収容キャンプをかまえました。1945年9月大戦終結とともにWRBの活動は幕を閉じ、財務省のForeign Funds Controlに引き継がれました。本史料集にはWRB文書のほか、民間の救出組織が発行したパンフレット、避難民・亡命者に関する諮問委員会の会議録、避難民組織に関する検閲局の押収したメモなども含まれています。