コーニング・ガラス博物館のラコウ図書館はガラス関係の優れた資料を収集していることで高い評価を得ています。本コレクションは15世紀から19世紀に刊行された貴重書を精選した稀覯書コレクションです。第1部には1612年フィレンツェで刊行されたAntonio Neriの"L'Arte Vetraria"など珍書も含み、中世から近世におけるガラス工芸に関する文献を集めています。第2部ではガラス技術が飛躍的に進歩した18～19世紀の文献をまとめ、板ガラス、クリスタルガラス、精緻な装飾デザインとカット技法の進歩、また各国のガラス工業の変遷、地域的に異なる製品のスタイルや技術の特質などをたどれる価値の高い資料を見ることが出来ます。すでに閲覧も困難な稀覯書の集大成として、科学史、美術史を研究する上で貴重なコレクションです。