出版社 | (UPA, US) |
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ニュース番号 | <K09-165> |
1953年から1982年までの間に、米国広報文化交流庁U.S. Information Agency(以下USIA)は、様々な問題の国内外の調査を実施しました。この機関は、大統領、国務長官、外交政策関係者に世界の社会情勢・政治情勢や米国に対する国外世論の動向についても報告することを目的として結成されました。USIAレポートは、30年間、米国が直面してきた最も重要な外交問題に深く関わるために、米国国立公文書館で機密指定を受けて厳重に保管されていた資料で、冷戦期の国際関係、平和研究、地域研究、米国政治の研究の進化に裨益することが期待されます。
本資料は、まずベルリン危機、キューバ・ミサイル危機、ヴェトナム戦争、核軍縮、核実験禁止会談、米国大統領のスピーチに対する国際的反応などのような冷戦期の米国の外交政策上の重要な局面となった出来事に関する資料を収録します。例えば、第1部のシリーズAには、1954年の「アイゼンハワー大統領のAtoms for Peace提案の影響」に関するレポートが含まれています。それは、前年12月8日の国連総会で、アイゼンハワーが国連下での核物質の監視と原子力の平和利用を唱えたスピーチに対する西独、イタリアを始めとする諸外国の好意的な反応をまとめています。次に米国政治への評価を巡る世論もまた、多くのレポートで取り上げられています。中でも1961年の"flash survey"は、ケネディが勝利した大統領選挙への世界規模の反応を考察し、同大統領の就任を国際的に歓迎するムードを伝えています。他にも、民主主義の旗手を標榜していた米国内での1960年代の人種差別に対する否定的国際世論や、共産主義圏のプロパガンダ、USIAが運営する国営ラジオ放送局Voice of Americaの諸外国での聴取状況など、その他多くの報告を含み、内容が非常に豊富です。
Part 1 - 3: 104 reels. microfilm