・ISBN 978-1-60205-158-4 hard
出版社 | (UPA, US) |
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出版年 | 2010 |
ページ数 | 740 pp. |
ニュース番号 | <K11-1285> |
本書は、農村電化庁Rural Electrification Administration (REA)の設立とアメリカ農村への電気供給サービスを記録し、いかにしてREAが独立官庁から農務省の一機関となったのかを示します。
当時のアメリカ農村部の電気普及率は、例えばアメリカの極西部やニューイングランドの農家では30~50%で、深南部では実質ゼロといった具合に、一様ではなく、また低い水準でした。このため、農村の経済的な要求は根強くあったにもかかわらず、電気事業を担っていた民間公益事業団はその要求に応えることがほとんど出来ない状況でした。1933年まで、国家プロジェクトだけが唯一農村部の電気需要に応えられたようです。REAが設立されると、その内部では、コスト削減のために民間公益事業団を助成することが第1の使命であるとする人々と、事業団ではなく農業協同組合を支援すべきと考えている人々との間で議論が沸き起こりました。従来、独占状態を享受してきた事業団がREAによって競争を余儀なくされたことで、REAは彼らの反発を買ったのです。