・ISBN 978-4-909286-00-0 hard
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著者・編者 | Snowden, Paul (ed.), |
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シリーズ | (Japan Documents Handbooks Series) |
出版社 | (Japan Documents, JA) |
出版年 | 2021 |
ページ数 | 446 pp. |
ニュース番号 | <001-17947> |
中世ヨーロッパにおいて高等教育が聖職者育成という宗教的な起源を持つのと同様に、日本の封建社会においても、高等教育のはじまりは宗教的なものでした。しかし、ヨーロッパでの高等教育が長い時間をかけてゆるやかに世俗的な広がりをみていったのに対し、日本では19世紀の半ば、開国とともに西洋化が一気に押し寄せ、高等教育もまるで「ビッグバン」のようにきわめて短期間のうちに急激に進化していきました。
Japan Documents のハンドブックシリーズ第1作目となる本書は、日本の高等教育の成り立ちと経緯、そして今後の展望を25 章からなる論文で紹介していきます。執筆陣は、教育学界の権威から、注目の中堅・若手の研究者まで多彩に取り揃え、多様なテーマについて最新の知識と情報を提供します。各章では、「国公立」と「私立」でそれぞれの施策の違いに注目しつつ、国際化、学生招致、学部の流動性などの重要項目について論じています。全編において豊富な参考文献を駆使していますが、従来の概観に倣う部分と、新奇でやや挑発的な意見や提言が盛り込まれている部分とがあり、それが本書の魅力となっています。
日本の高等教育についての格好の入門書であり、教育学だけでなく、日本に興味のある研究者にとっても、簡潔な情報を提供してくれる良質のハンドブックです。