◆米国内の連邦政府機関に焦点を当てた朝鮮戦争に関する報告書をデジタル化
朝鮮戦争期、軍事や外交ではなく銃後の連邦政府機関の視点から記録を残す試みがなされました。開戦2年目の1951年、連邦国防史計画(Federal Defense History Program)が立ち上がり、連邦政府機関の一連の報告が作成されました。本コレクションは、動員と経済の管理運営に関わった21の連邦政府機関が作成した178の報告書を収録するものです。
戦時下では物的資源、人的資源、生産手段の管理が決定的に重要になりますが、冷戦初期の最初の全面戦争であった朝鮮戦争では、この問題が一層錯綜した形で連邦政府機関の前に立ちはだかりました。諸機関がどのような決定を行う場合にも、国家安全保障を考慮に入れることが必須要件となりました。
朝鮮戦争に関しては多くの歴史が書かれてきましたが、米国内の連邦政府機関に焦点を当てた研究は比較的最近になって始まりました。本コレクションは、連邦政府機関の視点からの朝鮮戦争史であるとともに、戦争動員体制、戦時下での政府による資源管理、政府の政策と国家安全保障の関係、軍事と民事の相克という普遍的主題に関する朝鮮戦争を事例としたケーススタディー集でもあります。
※本コレクションはマイクロフィルム版Administrative Histories of U.S. Civilian Agencies: Korean Warをデジタル化したものです
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