アメリカ各地に設営された新兵キャンプ・駐屯地の新聞コレクション
ヨーロッパが主な戦場となった第一次世界大戦ですが、多数のアメリカ人が犠牲となった1915年5月の「ルシタニア号事件」などを契機に、1917年4月、アメリカ合衆国はドイツに宣戦布告、連合国の一員として参戦することとなりました。
これにより、アメリカ人の若者が大勢徴募・徴兵され、戦地に送られる前にMilitary Camp(軍基地・駐屯地)に集められ訓練を受けることとなります。アメリカ各地に設営されたこのような新兵キャンプ・駐屯地では、しばしば「駐屯地新聞」が発行されました。ほとんどの駐屯地新聞は、Y.M.C.A.後援のthe National War Work Councilの下で発行され、基地内のみならず基地の生活を支える周辺地域社会にも配布されました。また、部隊付の情報将校や、以前新聞や印刷の仕事に就いていた兵士たち自身によって発行されたものもありました。
駐屯地新聞は、兵士たちに銃後の国内生活、時事政治(戦争そのものに関連するものも含む)、訓練の進捗状況、海外での戦争の状況について知らせていました。
新聞には、新兵と徴兵された兵士の両方が書いた、「家を出る」とはどういうことか(ほとんどの新兵は10代後半から20代前半の若者でした)、最初に受けた訓練の興奮、収容所生活の徒労、将校や同僚兵士に対する態度、武力衝突の実際、敵に関するニュースなどの記事、戦争とは関係のない広告・詩・短編小説・回想録・ジョーク・漫画、 写真やデッサンが掲載されました。
また新聞は、兵士の到着、訓練の範囲、娯楽活動、駐屯地が周辺地域に及ぼす影響、戦争に対する認識、戦場や塹壕での生活に関する記事などに関するニュースを含む、全米各州から集められた兵士による「国民軍」の成長を伝えるニュースを提供しています。
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