イギリス政府が国内外の世論をどのように形成しようとしたか
本コレクションは、1939年から2009年の間にイギリス情報省（MOI）および中央情報局（COI）によって制作された資料が慎重に選定されて収録されています。収録物は、ポスターやステッカー、パンフレットやガイダンスブックレットまで、多岐にわたる資料が含まれています。扱われているテーマも同様に多様で、公衆衛生、教育、社会保障、民間防衛、国際政治、人種関係、性差別、公共部門の就職機会、警察活動、環境、そしてイギリスの欧州経済共同体への加盟などが含まれています。収録物の大部分は戦後に出版されたものですが、第一次、第二次世界大戦時のものも含まれています。
歴代のイギリス政府が、国民に何を知ってほしいと考え、何を考えてほしいと望み、何をしてほしいと期待していたのか、また、それらの目的を達成するための手法が時代と共にどのように変化したのかについて、本コレクションでは、独自の洞察を提供します。さらに、異なる政権が世界に向けて投影しようとしたイギリスのイメージも明らかにしています。
中央情報局（COI）は、戦時中の情報省（MOI）の後継機関として1946年に設立されたイギリスの政府機関でした。COIとMOIは、社会保障や教育から外交政策や食品安全性に至るまで、幅広い問題についてイギリス国民に情報を提供し、影響を与える責任を担っていました。この目的のため、両機関は他の省庁や公的機関と協力し、それらに代わって適切な広報・プロパガンダ資料の企画・制作を行いました。COIは2012年に、連立政府による「bonfire of the quangos（準政府機関の改革）」の一環として解散され、COIの記録は後に大英図書館、英国映画協会（BFI）、国立公文書館、帝国戦争博物館に寄託されました。
本コレクションは、西ヨークシャーのボストン・スパにある大英図書館の支所に収蔵されているCOIアーカイブから収集されたものです。文書は7つに分かれており、国防と軍事（1914-2001年）、政治経済と貿易（1938-1996年）、福祉国家（1940-1997年）、民主主義と政府（1936-1999年）、警察活動・公共秩序・個人の安全（1972-1996年）、移民と人種（1940-2006年）、そして中央情報局（COI）と政府のコミュニケーション（1946-2009年）という構成になっています。
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